大洗のグルメ

大洗のグルメの紹介など

第八話 そば処武山の天ざる

大洗にはお蕎麦屋さんがいくつかあります。

大洗巡礼者の間で有名なお店といえば、常陸屋さん、大進さん、あんばいやさんあたりでしょうか。

すべてパネル設置店ですね。

今回は非パネル設置店のお蕎麦屋さん「そば処武山」を紹介したいと思います。

 

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武山さんは大洗町役場の裏手に位置しています。

古民家風の昔ながらのお蕎麦屋さんといった趣です。店内の中央には囲炉裏もあります。

 

ところで、店名の「武山」は店主さんの御祖父様が日本画家の木村武山であることに由来するそうです。

 

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メニュー表には裏表に温かい蕎麦と冷たい蕎麦が分けて記載されています。(それ以外のメニューは裏表で同じ)

 

どれも美味しそうなのですが、ここは天ざる(1,400円)できめたいと思います。

なお、『大洗フィーベル』にも天ざるがおすすめ商品として掲載されていました。

 

私は蕎麦好きですが、蕎麦っ食いの人ほどこだわりがあるわけではありません。

したがって、温かい蕎麦も冷たい蕎麦もどちらも好きですね。

が、初めて蕎麦屋に入る時は、天ざるを註文することが多いように思います。

 

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さて、やって参りました天ざるです。

 

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第一印象からして、量の多さに驚きます。一瞬「え、大盛りを頼んだっけ?」と思ってしまいますが、武山さんではこれが普通盛りです。

武山さんで毎日手打ちされる蕎麦は常陸秋蕎麦を中心に選び抜いたそば粉を使用しているそうです。

喉越しもよく実に美味しいお蕎麦です。

 

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さて、こちらは天ぷら。これだけでお腹がいっぱいになってしまいそうですね。

さくさくでどれもとても美味しい。

 

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 なお、こちらは、別の時に武山さんを訪れたときにいただいた「上天ざる」です。

普通の天ざるとの違いは天ぷらの量の違いでしょうね。あと、小皿(このときは、ごぼうときゅうりの香の物)が附いてきます。

はっきりいって、超満腹になったことを記憶しています。

みなさん、上天ざるを頼む時は、ぜひお腹と相談を(笑)

 

ともあれ、美味しいので、つい上天ざるを頼みたくなる誘惑に負けそうになるんですけどね。

次回訪れる時は、温かい蕎麦や御飯モノの親子重、天重あたりも食べてみたいですね。

 

というわけで、そば処武山さんの紹介でした。

 

それでは、また!

第七話 味処大森のいわし五品定食

新しい年となりました。

今年も大洗のグルメの魅力を紹介してゆきたいと思います。

 

さて、新年最初に紹介するお店は味処大森さんです。

イワシ料理が有名なお店で、その他にも地元産の旬の魚介などさまざまな料理があり、冬季はあんこう鍋、どぶ汁もいただけます。

実は最初にこのお店を訪れたときはどぶ汁目当てでした。これが大変美味しく、すっかり大森さんのファンになった私は次回は有名ないわし料理を食べに来ようと心に決めたのでした。

ということで、今回紹介するのはそのイワシ料理です。

 

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味処大森さんの正面の暖簾です。場所も比較的、町の外れにあり隠れ家的な雰囲気のあるお店です。

 

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玄関外では、御主人と知波単学園の細見のパネルが出迎えてくれます。

初めて大森さんを訪れたときは無かったのですが、平成29年4月以降に新規に設置されたようです。

 

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お店の入口に掲げられた本日のおすすめメニュー。

どれも美味しそうでこの時点で迷ってしまいますね。

 

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季節によって変化があるとは思いますが、大森さんはメニューが豊富なことも特徴で、あらかじめ何を食べるのか決めておかないと迷うことは必至です。

 

はい、今回は迷うことなくいわし料理を註文したいと思います。

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・・・って、いわし料理だけでこれだけの種類が!やはり、迷ってしまいました。

いわし定食の三品にするか五品にするかで迷ったのですが、大は小を兼ねる(?)ということで、いわし五品定食にしました。

 

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なお、こちらはお通しで出てきた鯵の南蛮漬け。

 

しかし、それだけで満足する私ではありません(笑)

やはり旬の魚介を食べないと大洗に来た意味がありません。

このときは夏でしたので、まづは本日のおすすめメニューにもあったカツオをいただきます。

 

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一瞬、まぐろと見まがうほどに脂の乗ったカツオが運ばれてきました。

 

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カツオといえば、茗荷ポン酢ですよね!(異論は認めます)

もっと厳密にいうと、おろしショウガも入っています。

しかし、きらきら光っているなぁこのカツオ。美味しくないはずがありません。

まさにお酒がススムくんです。

 

続けて、夏の大洗の代名詞ともいうべき岩牡蠣を註文。

夏に大洗に来て岩牡蠣を食べないテはありません。

大洗の岩牡蠣は肉厚なのが特徴で、特に産卵を控えた夏の岩牡蠣は旨みも栄養もたっぷりです。

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生の岩牡蠣は、クリーミーな口当たりと磯の香りがたまりません。

岩牡蠣は個人的にはレモンを絞っていただくのが一番だと思っています。

ポン酢をつけて食べても美味しいんですけどね。レモンだけだと岩牡蠣本来の味が楽しめます。

 

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そして、今回初めて食べたのがこの岩牡蠣のバター焼き。

岩牡蠣は生で食べるものという先入観があったのですが、バター焼きにした岩牡蠣の美味しいこと美味しいこと。

思わず唸ってしましました。生以外でも美味しいのですね。岩牡蠣あなどりがたし!

 

さて、すでに結構食べちゃっていますが、ここからがメインです。

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やって参りました、いわし五品定食!

ちょっと写真のフレームに収まりきれないくらいボリュームがあります。

 

いわしの五品とは、大根巻き、ワイン漬、西京焼、つみれ蒸し、柳川風の五つ。

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まづは、いわしの西京焼きから。

はて、これまでにいわしの西京焼きを食べたことあったろうか?と思いつつ、箸をつけたのですが、甘味のある味噌の味付けが実に美味しく、これだけで御飯が何杯もいけそうな感じがしました。

 

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お次はいわしのワイン漬けです。

確実に初めていただく料理でしたが、さっぱりしていていわしってこういう味にもなるのかと驚きました。

 

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こちらは、いわしの大根巻き。しょうが醤油でいただきます。こちらもさっぱりとした乙な味です。

 

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いわしのつみれ蒸し。

すり身が粗めにしていることで、いわしの風味と歯触りが生きていて美味しゅうございました。

 

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さて、西京焼きと並んでもう一つのメイン料理というべきいわしの柳川風です。

これだけでも十分美味しそうなのですが、ここに溶き卵を投入いたします。

 

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すると、こういう具合になるわけですね。

もう見た目通り、当然にして美味しいわけです。

後半、これを御飯にかけて食べる「いわしの柳川丼」が完成しこれまた絶品でした。

 

さすが大森さんはいわし料理が名物とあって、実に美味しいいわしを堪能することが出来ました。いわしのポテンシャルを最大限に引き出している感じがしました。

大洗で美味しいいわしを食べようと思ったら、この大森さんをぜひお薦めいたします。

 

なお、この大森さん、週末には予約だけで満席になってしまうほどの人気店ですので、訪れる際は、予約して行くのが無難かもしれません。

 

では、また~。

 

【お店情報】

店名:味処大森
ジャンル :割烹・小料理、魚介料理・海鮮料理、あんこう
TEL:029-267-4060
住所:茨城県東茨城郡大洗町磯浜町3152-1
営業時間  11:30~15:00(LO.14:30)、17:00~21:30(LO.20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)

第六話 割烹旅館 肴屋本店の一口アワビの石焼き、ホッキ貝のしゃぶしゃぶ他

前回に引き続き肴屋本店のグルメです。

 

まづは、宿泊二日目の朝ごはんを紹介したいと思います。

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どうですか、この朝ごはん。

いかにも旅館の朝ごはんという感じで、完璧なメニューですよね。

しらす・納豆・明太子と茨城、大洗の名物が並んでいます。

明太子が大洗の名物というとピンと来ない方もあるかもしれませんが、大洗町には明太子の老舗かねふくの工場があり、めんたいパーク大洗という明太子専門の

テーマパークがあるんです。

この明太子もその工場で作られたものです。

 

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こちらは、湯豆腐なのですが、初めは豆乳の状態です。

それを卓上固形燃料で加熱すると固形になり湯豆腐が完成するという塩梅です。

 

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出来立ての湯豆腐は温かくて口のなかでとろけます。なにより濃厚な甘みが実に美味しい。

醤油ではなく、塩でいただくことで豆腐独自の甘味をより感じることができます。

肴屋本店さんで是非味わっていただきたい一品です。

 

さて、時間は前後しますが、次の日(三日目)の朝ごはんはこちらです。

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二度目の朝ごはんはオムレツやウィンナーなど洋風のものが出てきて、一度目とは違った味が楽しめて嬉しいですね。

 

では、時間を戻して、二日目の夕食です。

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二日目は追加メニューとして、一口アワビの石焼きとホッキ貝のしゃぶしゃぶを註文していました。

すでに、存在感を示していますね。(特にアワビ)

 

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慌てずにまづ白子をいただきましょう。

この時期(2月頃)の鱈の白子はやはり絶品ですね。濃厚な味でした。

 

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やはり、美味しい刺身。二日目はまぐろが登場いたしました。

 

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サザエの壺焼き。

 

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こちらは、ショウサイフグの天ぷらです。レモンを絞っていただきます。

 

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キンキの煮付け。素材も味付けもとても良い感じです♪

御飯が欲しくなります。

 

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二日目の追加メニューは「一口アワビの石焼き」です。

一口と冠していますが、一口では食べきれない大きさです。

 

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石で焼いたアワビ。ナイフで切ったのちにレモンを絞っていただきます。

コリコリとした歯ごたえがたまりません。

写真には映っていませんが、肝の部分も美味しゅうございました。

アワビはやはり蒸すか焼くかして食べるのが一番ですね。

 

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追加メニュー二品目はほっき貝のしゃぶしゃぶ。

渕上舞さんが「美味しかったなぁ」と仰っていたので、これは食べなければと思っていました。

 

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ねぎや鯛と一緒に出汁につけて・・・

 

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色が変わったらいただきます。

噛めば噛むほどほっき貝の旨みがにじみ出す乙な一品です。

 

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二日目の御飯モノはこちらの釜めし。

しらすがたくさん入っていて、いかにも大洗の釜めしという趣。

 

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うずらの卵が嬉しいですね。微妙な焦げ目もポイントです。

 

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最後のあら汁が出てきました。すっかり満腹です。

 

以上、肴屋本店さんの料理の紹介でした。

肴屋本店はガルパンの聖地としても人気の旅館ですが、お料理も大変美味しいのでお泊りの際には、是非、お料理を堪能してみてくださいね♪

 

 

【お店情報】

店名:割烹旅館 肴屋本店
TEL:029-267-2211
住所:大洗町磯浜町715

宿泊料金:一泊二食付き12,000円(税別)~

 

第五話 割烹旅館 肴屋本店のあんこう鍋など

大洗でグルメを堪能できる場所として忘れてはならないのが、旅館や民宿、ホテルなど宿泊施設での食事です。

大洗に限らず、宿での夕食は旅の大きな楽しみの一つではないでしょうか。

大洗は飲食店で食べるグルメも美味しいのですが、旅館などでいただけるグルメも当然にして美味しいわけです。

そんなわけで、今回は大洗の旅館のグルメを紹介したいと思います。

 

このブログの最初の記事でも触れたように、ガルパンを観て以来、「いつか大洗に行ってあんこう鍋を食べたいなぁ・・・」と漠然と思っていました。

もっと厳密にいうと「大洗の肴屋本店さんに泊まって、あんこう鍋をつつきたい」と思っていました。

なぜ肴屋本店さんだったかというと、ガルパンのTV版及び劇場版で戦車が突っ込んだ旅館だったからです。

って、いちいち説明するのも恥づかしいくらいベタな理由ですね。。

でも、せっかく大洗で宿泊するなら「聖地」に宿泊してみたいと思うのが人情(?)。

 

そういうわけで、初めて大洗に行くと決めた時点で肴屋本店さんに宿泊することが前提でした。

その時すでに肴屋本店さんは人気の宿で予約が取りにくくなっていたのですが、あんこうが最も美味しいといわれる2月頃に運良く予約可能日があり、12月下旬の時点で無事、2泊予約を取ることができました。

 

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すっかり有名になった肴屋本店さんの外観です。

肴屋本店さんは、明治から続く老舗の割烹旅館。大洗町の中心街に位置し、町散策目的で宿泊する際にも大変便利な立地にあるといえます。 

 

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店先では、看板娘のダージリンのパネルと肴屋本店さんの若旦那・大里明さんのパネルが出迎えてくれます。

宿名が記された布など玄関付近の雰囲気がいいですね。

 

では、宿泊一日目の夕食の紹介から・・・

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肴屋本店さんは原則として、部屋で食事をいただく形式です。

部屋食はゆったりくつろぎながら食事ができていいですね。

 

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こちらは、あん肝ポン酢です。

あん肝というと丸型のものが多い印象ですが、肴屋本店さんのものは正方形にカットされているのが特徴的です。

口当たりが実になめらかで、雑味が一切なく、繊細かつ上品なとても美味しいあん肝でした。(ちょっと形容詞が多すぎるんじゃないかと思われるかもしれませんが、本当に美味しかったんです)

 

ところで、「海のフォアグラ」とも称されるあんこうの肝ですが、フォアグラよりもあん肝の方が美味しいという人も多いようです。私も同感です。

 

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あんこうの供酢です。

ちゅう心さんの記事でも書きましたが、供酢は湯引きしたあんこうの身や皮、肝などの7つ道具を、 肝と酢味噌を練り合わせたタレに付けて食べる料理です。

それぞれ食感の違う7つ道具も美味しいのですが、タレも実に美味しかった!

 

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お刺身です。どれも美味しい(*^ω^*)

特にうにが美味しくて思わず唸りました。

 

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カレイです。見た目以上にボリュームがあります。

 

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ばい貝です。

爪楊枝で身を取りだすのですが、きれいに取りだすにはちょっとしたコツが必要(笑)

日本酒にも合います。

 

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そうそう、この時いただいたお酒は大洗町にある月の井酒造さんの純米大吟醸

丹念に磨き上げた酒造好適米山田錦」が華やかな香りを放つとても美味しい日本酒です。

 

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さて、こちらは、常陸牛です。

肴屋本店さんではオプションで料理を追加することが出来るのですが、一日目の夕食では「常陸牛の石焼き」と「鹿島灘はまぐり塩焼き」を追加していたのでした。

実は、女将さんに「こんなにたくさん食べられます?」と心配されたりしました(笑)

なんの、美味しいものは別腹なので大丈夫です!

 

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というわけで、常陸牛を石焼きにします(^ω^)

 

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そして、おろしポン酢でいただく。いうまでもなく絶品です。

 

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塩も用意されていますので、今度は塩で。塩で食べてもうまい!

 

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もう一つの追加メニュー「鹿島灘はまぐり塩焼き」です。

はまぐりの塩焼きって見た目からしていいですよね。それにしても結構大きなはまぐりです。

というのも、大洗で獲れる鹿島灘のはまぐりは日本古来の純国産のはまぐりで、外来種と違い粒が大きいのが特徴なのだそうです。

そういえば、大洗町マスコットキャラクター・アライッペの口もはまぐりで出来ています。(参考:アライッペ |ゆるキャラグランプリ オフィシャルウェブサイト)

 

ただ、この鹿島灘はまぐり、近年では漁獲量が減り、地元でも稀少な存在になっているのだとか。

 

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 焼きはまぐりはこの蛤汁がたまりませんね。全部こぼさずにいただくのはなかなか難しいのですけどね。

このはまぐり、肉厚で旨みがぎゅっと濃縮されていました。

大きなはまぐりを贅沢に二つもいただいて、結構、お腹いっぱいになりつつ、女将さんの言葉を思い出したり(笑)

 

いやいや、まだまだ満腹になるわけにはいきません。

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お待たせいたしました。冬の大洗のグルメの代名詞ともいえるあんこう鍋です!

(上から三枚目の写真にあるように実際は、序盤ですでに登場していたのですけどね(笑))

 

「いやぁ、これを食べるために大洗にやってきたんだよ!」とテンションが上がりました。

テンション上がりすぎてあまり写真が撮れていないです(笑)

 

さて、江戸時代から珍味として知られるあんこうですが、「西のふぐ、東のあんこう」という言葉があるように、プランクトンが豊富な常盤沖のあんこうは特に市場での評価が高いのだそうです。

そして、このあんこう鍋は、もともとあんこうに商品価値がなかった時代に漁師さんが漁船のうえで作った料理「どぶ汁」が発祥といわれています。

いまやすっかり茨城の冬の味覚として有名になりました。

大洗では醤油ベースのもの、味噌仕立てにしたものなど、各お店で独自の味を楽しむことができます。(註1)

 

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肴屋本店さんのあんこう鍋は味噌仕立てでコクがありながらも、あんこうそのものの旨みが感じられるようあっさりした味わいになっています。

 

あんこうの味を左右するのは捌き方よりも下拵えにあるのだそうです。

各部位のぬめりを流水でよく洗うことが大切なのだとか。

大里明さん曰く「実は、この下ごしらえに一番時間がかかります。卸したあんこうの周りにまとわりつく、ぬめりをていねいに取りのぞかないと美味しいあんこう鍋にはなりません」(註2)なのだと。

なるほど、美味しいあんこう鍋は料理人が手間暇かけた賜物なのですね。

 

実際、肴屋本店さんのあんこう鍋はしっかり下ごしらえをされておられ、 とても美味しゅうございました。

 

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大洗町あんこう鍋をつつきながら、大洗の地酒を呑む。「最高かよ」としか言いようがありません。

 

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追加でこちらのお酒も。

同じく月の井酒造さんの蔵酒です。

まいわい市場さんの説明によると「最高品質の米を研磨して米の芯を生かして昔ながらの手づくりで造った絶品の地酒。酒の中の酒としておすすめいたします」とのこと。

いやぁ、本当に美味しかった。喉元をつるつるすべっていくようなお酒です。

 

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そして、あんこう鍋といえば、欠かせないのが〆に食べる雑炊又はおじや。

肴屋本店さんの場合は雑炊です。

 

ところで、雑炊とおじやの違いを御存知でしょうか。

一般的には、炊いた米を洗って鍋に入れて作るのが「雑炊」。炊いた米を洗わずにそのまま鍋に入れて作るのが「おじや」といわれています。(註3)

よって、雑炊の方が御飯のぬめりが取れ、さらさらした食感になるわけです。

私はどちらも好きですけどね。

 

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というわけで、さらさらした食感が美味しい肴屋本店さんのあんこう鍋の〆の雑炊です。

あんこう鍋の旨みが凝縮されていて、旨さが体に沁みわたります。

そして、もはやわずかであった胃の隙間を埋められ完全に満腹になるのでした(笑) 

 

 

 

個人的な感想になるのですが、肴屋本店さんの料理は全体としてとても上品な印象を受けました。

というのも、素材の味を生かす調理と味付けをされていて、一品一品が実に繊細なのです。

 

すでに触れたように、料理の腕をふるっておられるのはこの旅館の若旦那・大里明さんなのですが、まだお若いのにその料理の腕前には本当に一流だと感じます。

しかも、大里さんは商店街や町の各イベントをはじめ各方面で大変御活躍されていて、日々、多忙なことと拝察するのですが、夜は厨房に立って、絶品の料理を作っておられる。本当に頭が下がる思いがします。

 

さて、長くなりましたのでこの稿はここまで。

次回は肴屋本店さんの朝食や二日目の夕食を紹介したいと思います。

それでは、また。

 

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(註1)参考資料:「常陸鍋ガイド」(大洗観光協会)、「いばらきの旬のさかな」(茨城県農林水産部漁政課)など。

(註2)『月刊 戦車道』増刊第1号(バンダイビジュアル株式会社)、45頁より

(註3)諸説あるとは思いますが、ここでは一般的な説を紹介させていただきました。

第四話 鳥孝商店の唐揚げや焼き鳥など

大洗でグルメを楽しめるのは何も飲食店だけではありません。

商店街では、魚屋さん、お肉屋さん、くだもの屋さん、豆腐屋さんなどでも観光客(大洗巡礼者ともいう)向けにテイクアウトできるグルメを手頃なお値段で提供されています。

 

今回、紹介する鳥孝商店(以下、鳥孝)さんもそういうお店の一つで、商店街にあるお肉屋さんなのですが、唐揚げをはじめとしたテイクアウトメニューを提供されておられます。

そのなかでも、人気定番メニューは何と言っても千葉県産の錦爽どりを使った唐揚げです。

また、土曜日限定ですが、焼き鳥も提供されておられ、これも人気のグルメとなっています。

その他にも、仕入れ状況等によりその時々で限定のメニューがあったりと、行くたびに巡礼者の舌を楽しませてくれています。

 

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鳥孝さんの店先にはアヒルさんチームのキャプテン・磯辺典子さんのパネルが設置されています。

「根性ー!」「大洗は庭です!」のセリフでお馴染みのキャラクターですね。

 

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鳥孝さんの御主人のパネル。御本人もこのパネルの雰囲気と同じく、とても明るく気さくな方です。

 

では、これまでに鳥孝さんでいただいたグルメを紹介していきたいと思います。

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これが、鳥孝さんの錦爽どりの唐揚げです!

鳥孝さんでは註文を受けてから、鶏肉を揚げてくださるので、いつも揚げたてのものをいただくことができます。

このように紙コップに入って提供されます。そのままテイクアウトすることもできて便利ですね。(大抵、その場で食べてしまうわけですが)

 

 錦爽どりとは、千葉県、愛知県などで飼養される銘柄鶏で、皮が薄く余分な脂肪が抑えられ、高たんぱく、低カロリー、くさみのない弾力のある肉質が特徴なのだそうです。

 

【参考ウェブサイト】http://abeya-tokyo.com/tips/160

 

九州ではあまりなじみがなく、鳥孝さんでいただくまで食べたことがありませんでした。

鳥孝さんでは千葉県産の錦爽どりを使っておられ、唐揚げは衣がサクサクしていて、食感が良く、味付けはコクがありながらも、優しく懐かしいような味わいで鳥孝さんの御夫妻の人柄がにじみ出ているような感じがいたします。

ガルパンの西住みほ役の声優・渕上舞さんも『大洗フィーベル』(廣済堂出版)で「鳥孝さんの揚げたての唐揚げは絶品です!」と述べておられましたが、本当に鳥孝さんの唐揚げは絶品です。

 

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さて、こちらは平成二十八年の八朔祭のときに食べたブラックペッパー味の唐揚げです。

お祭りやイベント時にはこのようにいつもと違ったメニューが登場することがありますので、見逃せません。

なお、この唐揚げ、当然にして美味しく、なにしろブラックペッパー味なので、ビールに大変良く合います。

 

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ということで、缶ビールです。(茨城県の取手工場で作られているというのがまたいいですね)

鳥孝さんではイベント時などには、ビール等の飲料も販売しています。(便利!)

夏祭りの夜に、お肉屋さんの店先で揚げたての美味しい唐揚げを食べながら冷たいビールを飲む・・・。もう「最高かよ」としか言いようがありません。

 

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こちらは、同じ時に食べた「いかだ」という焼き鳥です。

あぁ、この夏に戻りたい(笑)

 

さて、上で述べたように鳥孝さんでは土曜日(またはイベント時)限定で焼き鳥も提供されています。

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焼き鳥も註文を受けてから焼いてくださるので、嬉しいですね。

塩とタレが選べますが、いつも塩加減が絶妙なので私としては塩をお薦めします。

(でも、タレも捨てがたい・・・ということで、どちらも頼んでしまうことが多いのですが)

しかも、通常メニューの焼き鳥はどれも1本120円ととてもリーズナブル。どれも肉質がとても良いので、120円は安いと思います。

 

通常メニュー以外のメニューはその時々によって違うので、その日のお薦めをお店の方に尋ねてみるといいかもしれません。 f:id:tuneari:20171116235722j:plain

 例えばこちら。平成二十八年九月にお邪魔した時にいただいた、その日限定の「常陸牛サーロイン」の焼き鳥です。(註1)

味付けは、塩コショウのみだったのですが、これは本当に絶品でした。

正直、大洗の飲食店、旅館等、あらゆるお店で食べた常陸牛の中で、一番美味しいと感じました。

いや、飲食店や旅館でいただく常陸牛もじゅうぶん美味しいのですが、鳥孝さんのこの常陸牛は一段飛び抜けていました。

御主人が日々、厳選して肉を仕入れておられる結果ですね。(もちろん焼き方も)

 

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ということで、鳥孝さんのメニュー看板に「常陸牛」の文字を見たときは、是非、註文してみてください。

 

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こちらは、福岡人が大好きな豚バラ。うーん、これも正直、地元福岡で食べる豚バラよりも美味しいかも(笑)

とにかく、焼き加減と塩加減が絶妙なんですよね。

豚バラは焼き鳥がある日は通常メニューとして提供されていることが多いので、是非、お試しあれ。

 

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こちらは、今年(平成二十九年)の八朔祭でいただいた焼き鳥。

左から厚切りベーコン、あらびきウィンナー、しゃもの焼き鳥です。

あらびきウィンナーについて、大洗友達(註2)のある方が「ビールがススムくん」と評していましたが、まさにその通りだと感じます。

限定メニューのしゃもの焼き鳥も実に美味しかった♪

 

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唐揚げや焼き鳥などお肉以外でも、このようにココア揚げパンなどを提供されるときもあります。

これも揚げたてて大変美味しゅうございました。

 

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メニューの看板です。

通常提供されているメニューはこちらに記載のある通りです。(ただし、内容は変わることがあると思いますので、あくまで御参考程度に)

 

ところで、いま改めてこの看板を見てみて、鳥孝さんにはもう十回近くお邪魔しているのですが、牛肉コロッケ、カニクリームコロッケ、揚げギョーザはまだいただいていないことに気づきました(^^;

 

うん。今度、行った時に食べてみなくては!

 

それでは、また次回!

 

【お店情報】

店名:鳥孝(とりこう)
TEL:029-267-2301
住所:大洗町磯浜町791-2
営業時間  9:00~19:00
定休日 :日曜

 

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註1:牛肉なのに焼き鳥?と思うかもしれませんが、豚肉でも牛肉でも串に刺して焼けば、焼き鳥と呼称して差し支えないようです。というか、福岡では焼き鳥といえば、豚バラがもっともメジャーで、焼き鳥屋に行って、豚バラを註文しない福岡人はまずいません。なお、広辞苑にも「鳥肉に、たれ・塩などをつけてあぶり焼いたもの。牛・豚などの臓物を串焼にしたものにもいう」との説明があります。

註2:大洗で出逢って、友達になった方を私はこう呼んでいます。世界に広がる大洗の輪!

第三話 ちゅう心の会席料理とおまかせ鮨

私は物心つく前から鮨(註1)が好きでした。(また余談から入るスタイル) 

 

まだ幼稚園に通う前、2~3歳の頃、家で祝い事があったとき、食卓に船盛や鮨が食卓に並ぶことがよくありました。

そういうとき、幼心にも、いかにもこれは御馳走だという感じがしてテンションが上がったものです。

幼児でしたので、当時は生魚をネタにした握り鮨はあまり食べた記憶がないのですが、沢庵巻きを好んでよく食べていた記憶があります。沢庵巻きというのは、御想像どおり、かっぱ巻きのきゅうりの部分が沢庵になっているものです。

かっぱ巻きの方が巻物としてはメジャーなのでしょうが、きゅうりがあまり好きではないこともあり、もっぱら沢庵巻きばかり食べていました。

以来、成長するにつれ、巻物以外の握り鮨も食べるようになり、今に至ります。

鮨が好き、というといかにもベタな感じで少々気恥づかしくもあるのですが、私だけでなく、日本人の多くは鮨が好きだろうと思います。日本食における代表的な御馳走ですし、なにより美味しいですもんね。

 

そういうわけで、鮨好きとしては、魚が美味しいことでお馴染みの大洗で鮨を食べないわけにはいきません。

初めて大洗で鮨を食べたのは二回目に訪問した時だったのですが、そのとき選んだお店が今回紹介するちゅう心さんでした。

なぜちゅう心さんを選んだのかというと、ガイド本や口コミでも評判が高かったこととが一番の理由だったと思いますが、店舗がガルパン本編に登場することやキャラパネル設置店(あひるさんチームの近藤妙子)という安心感(?)もあったかもしれません。

 

ちゅう心さんは老舗活魚店・魚忠さんの一角に併設されている鮮魚料理店で通りからは一見お店の入口が見えづらく、隠れ家的な雰囲気も醸し出しています。

場所は町の中心部、永町商店街に位置しており、立地も大変良いといえます。

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魚忠さんの右脇の路地を進むとちゅう心さんの入口があります。

店の雰囲気もシックで落ち着いた趣で、まさに隠れ家的なお店だといえます。

 

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とりあえず、ビールで乾杯です。(註2)

 

さて、この日、註文したのは会席料理の甲斐コース(2,750円)とおまかせ鮨(3,850円)です。

会席料理のコースは2,750円の甲斐コースから11,000円の歓コースまであり、鮨の附いたコースもあるのですが、鮨をメインに食べて、会席もちょっといただきたいという気分でしたので、一番品目の少ない甲斐コースと一番鮨の貫数の多いおまかせ鮨(10貫)を註文しました。

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まづはホタルイカの酢味噌和えが登場。お酒に合うウレシイ一品ですね。

 

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次に出てきたのはカツオを使ったペースト状のものをフランスパンの上に乗せたもの。

ペーストとパンがマッチしていて妙に美味しかった記憶があります。

このように、ちゅう心さんの会席料理は和洋折衷のコースになっています。

 

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あんこうの供酢です。この日は四月の上旬ということもあり、あんこうの季節はすでに終わっていたのですが、嬉しい誤算でした。まだギリギリあんこうが食べられたのですね。

あんこうの供酢とは、大洗観光協会さんの解説によると、昔から水戸・大洗地方で酒の肴として食べられていたもので、湯引きしたアンコウの身や皮、肝などを肝と酢味噌を練り合わせたタレに付けて食べる料理。

最近では、「あんこう鍋」の人気に押されがちですが、地元民にとっては「供酢」の方が馴染みが深いのだそうです。

 

・・・実はこの供酢のあとに鮨が登場するのですが、構成上、鮨の紹介は後回しにいたします。

 

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刺身が出てきました。まぐろとかんぱちですかね。

 

 

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お次は、常陸牛です。

 

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これをその場で焼いて・・・

 

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ポン酢に附けて食べます。実に美味しい。

 

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鯛のソテーです。流石、和洋折衷のちゅう心さん。見た目も味も素敵です。

 

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ふぐの天ぷらです。正直、「まだ出てくるの?(笑)」と思ってしまいました。

一番安い会席コースなのに結構、品数があります。いま流行りの言葉を使えば「コスパがいい!」というところでしょうか。

 

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最後に御飯と味噌汁と御新香です。

一番安いコースでこのボリューム。お腹一杯になりますね。(註3)

 

はい、会席だけでこれだけボリュームがあるのに、鮨(10貫)も頼んでいましたよね。

既に述べたように、実際はあんこうの供酢のあとに御登場されました。(なぜか鮨に対して敬語)

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ということで、こちらがおまかせ鮨(10貫)です。

厚みのある楕円形のお皿の上に乗ったお鮨。見た目からして、お洒落ですよね。

ちゅう心さんのお鮨はいわゆる江戸前風で仕事の仕方はそれぞれですが、煮切りが塗ってあったり塩が振ってあったりしますので、醤油はつけずにそのままいただきます。

 

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ヒラメ

 

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赤貝

 

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うに

 

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まぐろ

 

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穴子

 

・・・以上、すべてのネタの写真がなくてすみません。ともあれ、どれも、大変美味しくとても幸せな気持ちになりました。

ちゅう心さんの鮨はいわゆる地方前鮨に多いネタが分厚い豪快な鮨とは違って、一口でいただけるサイズになっていて、高級鮨店で出てくるような上品な佇まいであり、味も見た目通りの上品さと旨さに溢れていました。

 

そして、つけ台(カウンター)で食事したこともあり、気さくな大将との会話もとても楽しく、素敵な時間を過ごすことができました。

以下、会話が進んだ時のやり取り・・・

 

私「それにしても、大洗の魚は美味しいですね」

大将「そんなこと言って、本当は福岡の方が旨いと思ってんだろ?(笑)」

私「いやいや(笑) それぞれに、良さがありますから・・・」

 

こんな感じで、容赦ないツッコミを入れてくださったりと、本当に気さくな大将でした(笑)

 

そんなわけで、初入店にして、すっかりちゅう心さんの虜になった私は以来、何度もこの店に訪れるようになったのでした。

そのときのお話はまた別の機会に。

 

【店舗情報】

店名: ちゅう心

ジャンル: 魚介料理・海鮮料理、寿司、あんこう
TEL:029-267-5134
住所 :茨城県東茨城郡大洗町磯浜町987

営業時間:11:30~14:00、17:30~22:00(L.O.21:30) 
定休日 :火曜・月1回水曜不定休

 

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(註1)すしを漢字で表記するとき、私は「寿司」よりも「鮨」を用いることにしています。なんといっても、「魚」に「旨」いと書いたほうが、旨そうですし、すしの本質を表しているような気がします。なお、「鮨」は中国では本来、魚の塩辛を意味する文字なのだそうです。また、「寿司」は縁起を担いだすしの当て字とのこと。

(註2)この時、一緒に食事をした方は、第一回目の訪問時にヴィンテージ・クラブ むらいさん(大洗にある酒屋&カフェ・バー)で偶然、知り合った方。

その場ですっかり意気投合し、お別れした後も、SNSで時折交流していたのですが、数ヵ月後、ちゅう心さんでの食事にお誘いしたところ、平日夜にもかかわらず駆けつけてくださいました。

大洗ではこういう交流が実に楽しいもので、偶然お会いした方と後日、また大洗で御一緒に食事をする・・・なんてことが自然に起きる町なのです。

(註3)ところで、今回、会席と鮨を註文したことによって、鮨を食べたあとに御飯が出てくるという若干マヌケなことになってしまいました。無論、お店のせいではございません。なお、お店に「会席のあとに鮨を食べたいので、会席の御飯は抜きにして欲しい」旨を伝えると、対応してくださいますので御安心を。

第二話 ブロンズの鉄板ナポリタン

第二話はブロンズさんの鉄板ナポリタンです。

 

ところで、なぜ、物語でもないのに「第○話」という表題をつけるかというと、このブログのタイトルの元ネタが『孤独のグルメ』だからです。

孤独のグルメ』はいまではすっかりドラマでお馴染みですね。漫画の単行本は1997年に発行されています。今から数えると二十年前になり、考えてみると結構、昔です。私は2000年代の中頃くらいに、文庫版で読み、あの独特の面白さに魅了されました。

その当時もまだマイナーな漫画だったので今みたいにドラマ化され、season6まで制作される人気作品になるとは夢にも思いませんでした。

このブログもゴローちゃん(註1)の語り口調風に文章を綴ろうかとも思ったのですが、それに縛られるのも大変だし、そもそも下手なパロディになるだけだと思いやめました。

 

余談が長くなってしまいました。大洗グルメの話に戻りましょう。

 

さて、大洗を訪れた時にどうしても食べてみたかったのがブロンズさんの鉄板ナポリタンでした。

これは OVA『ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!』に登場する鉄板ナポリタンをモチーフにした一品なのですが、元々、喫茶店のナポリタンが大好きということもあり、初めて大洗を訪れた時、二日目のお昼にブロンズさんを訪れました。

 

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13時過ぎくらいに店に行ったのですが、平日とあってか、この時は特に行列もなく、並ぶことなく店内に入ることができました。

ブロンズさんは大変な人気店なのですが、原則的に女将さん(註2)が一人で切り盛りされているので、休日の昼時となれば、常に行列が出来ていることで有名です。

平日とはいえ、初来店にして並ばずに済んだのは運が良かったというべきでしょう。

 

ガルパンのキャラ看板設置店ですので、店先にはアンツィオ高校のペパロニがいますね。いまは三代目が設置されていると思いますが、この当時は二代目のペパロニです。

 

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鉄板ナポリタンについて、入口の看板のペパロニ曰く「あのレシピを再現したぜ!限定なので売り切れ御免!」とのこと。

売り切れの心配と同時に、期待が高まりますね。

 

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店内に入ると、ファンの方々から寄贈された色紙や写真などが壁一面に貼られていて、作品がグッズも棚や空いたスペースに飾ってありました。

このお店が多くのファンの方々から愛されているということが伝わってきます。

 

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天井もこのとおり・・・

 

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中でも気に入ったのはこの作品です。

ブロンズさんには往年の名スター・石原裕次郎の写真が飾ってあるのですが、それをモチーフに描かれたイラストです。裕ちゃんもさることながら、アンツィオ高校三人娘の表情がとても良いですね。

 

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おっと、一代目のペパロニはここに居ました。ちょっと無愛想な表情ですが、この表情も嫌いじゃないです。

 

さて、迷わず鉄板ナポリタン(1,250円)を註文。料理を註文するとドリンクがサービスで附いて来るのですが、私は杏ソーダをお願いしました。

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ソーダ

 

コースターはすべてガルパン仕様になっています。この時は、ウサギさんチームのロゴがあしらわれたコースターでした。

なお、杏ソーダは甘酸っぱくて乾いた喉にぴったりの一品です。杏のエキスがコップの下にあるので、混ぜて飲むのが吉。

 

さて、すでに述べましたように、女将さんが一人で切り盛りされている(いま、流行りの言葉でいうとワンオペ)ので、註文から料理が出てくるまで決して早くはありません。30分以上は覚悟しておきましょう。

とはいえ、店内にはガルパン関係の書籍が充実している本棚があって、自由に閲覧できるため、これを読んでいるとあっという間に時間が過ぎますし、店内のイラストやグッズ、名刺などを眺めているだけでも飽きないので、待ち時間はあまり苦になりません。

 

この時は、『ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!』の公式パンフレットの「吉岡麻耶の大洗探訪!!」というアンチョビ役の声優・吉岡麻耶さんが大洗町を探訪する記事を夢中になって読んでいたので、鉄板ナポリタンが運ばれてくるのもあっという間でした。

 

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ということで、お待たせしました。これがブロンズさんの鉄板ナポリタンです!

見た目からして美味しそうですよね。パスタの上に豪快に乗ったスクランブルエッグが特徴的ですが、なんと茨城県特産の「おれんじ卵」を3個も使っているそうです。

あと、ピーマンやウィンナーが確認できます。

いかにも喫茶店のナポリタンという趣で食べる前から胸が躍ります。

 

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それでは、いただきます!

 

・・・うまい!!もう、見た目通り美味しいです。

なんというか、「喫茶店のナポリタンはこれだ!」というものを皆さん自分の中で勝手に作り上げているのではないかと思うのですが(お前だけだよというツッコミは甘んじて受けつけます)、私にとっての喫茶店のナポリタンの味がまさにこれでした。

実に懐かしい味がするんですよね。

寺山修司風に語るならば・・・

 

このナポリタンをぼくが初めて食べたときに、あぁ、このナポリタンとは以前にも出逢ったことがあるな、子供の時か、どこか遠い記憶の中で食べたことのある味だと、まぁこう思ったわけです。

 

という感じでしょうか。(意味が分からない人、すみません)

 

『月刊戦車道』増刊号第4号(註3)に掲載されている女将さんのインタビューによると味付けは市販のケチャップのみで、これが懐かしい味わいの秘密なのだとか。

なるほど、それで懐かしい味がするのかー・・・と納得させられそうになる一方、市販のケチャップのみであれだけの味を演出できるとは、やはり凄いというほかありません。

他にも、一度茹であがった麺を水洗いすることで、麺のベタつきを抑え、引き締まった歯ごたえのあるパスタに仕上げているのだとか。うむむ、いろいろ工夫されているのですね。

あと、具材に豚肉が入っていて、これもナポリタンの味にアクセントを与えてくれています。

 

つらつら書きましたが、一言で云うと「ボーノ!」(イタリア語で美味しいの意)ということで、このお店にいつも行列の出来ているのもうなずけます。

 

さてさて、お会計のとき、女将さんが平然と「はい、1,200万リラね」と二重のギャグを放り込んできて、これには思わずニンマリさせられました。

正しい返しは「えぇ!?いつの為替レートですかぁ!?」(by.秋山殿)なのでしょうが、咄嗟に反応できませんでした。

きちんとこの返しをしてるお客さんもおられ、流石、プロのガルパンさんは違うなぁと新参者は思ったのでありました。

 

第二話にしてやや冗舌になってしまいましたが、また、次回!

 

【お店情報】

店名:ブロンズ
TEL:029-266-0721
住所:茨城県東茨城郡大洗町磯浜町684

営業時間:11:00~14:00、16:00~18:00 ※不定休

 

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(註1)云わずと知れた『孤独のグルメ』の主人公・井之頭五郎のこと。独特の語り口調とそこから飛び出す名言にファン多し。

(註2)なお、女将さんは、御自身のことをペパロニをもじってババロニと自称されている。流石に、ババロニさんというのはなんだか気が引けるので、この記事では女将さんとお呼びしております。

(註3)ガルパンファンブック。ガルパン作品内に存在する架空の雑誌『月刊戦車道』をモチーフに、その増刊として第6号までバンダイビジュアル(株)によって発行された。